薬剤師が転職をしようと思ったときに、ある壁が立ちはだかります。薬剤師の求人情報が、通常の転職サイトに少ないことです。
総合転職サイトはたくさんありますが、こと薬剤師となるとる転職サイトはどれも同じように見えますが、病院系の求人が強かったり、薬局系の求人が強かったりと、その特徴はさまざま。
病院に勤めたいと思っているのに、薬局系の求人が多い転職サイトを見ていても、自分の求める転職先はいつまで経っても見つかりません。そのため、理想的な職場に転職しようと思ったら、転職サイト選びが重要になってきます。
薬剤師特化型のおすすめ転職エージェント5選 | |
お仕事ラボ | 求職者と就職先のマッチング精度に強み。薬剤師転職業界の逆指名スタイルで、入りたい仕事先を指定すれば、コンサルタントがその企業に求人提案をしに行ってくれます。 |
薬キャリ | 日本全国で約40,000件の求人数を誇る転職エージェント。提案をもらえる求人数は圧倒的で、病院や製薬会社への転職をしたい人におすすめ。 |
ファーマキャリア | 業界出身のコンサルタントがついてくれるので、どんな職場環境がよいかなどを面談でじっくり決められる。企業やドラッグストアへの転職をしたい人におすすめ。 |
ファルマスタッフ | 高収入求人が豊富なところが特徴。教育支援プログラムと呼ばれるシステムが充実しており、調剤薬局への転職をしたい人におすすめ。 |
リクナビ薬剤師 | 大手人材紹介会社のリクルートが運営している転職サイト。その特徴はスピード感で、なんと最短3日で転職することができます。 |
ヤクジョブ.com | 「次の職場までのつなぎとしてどこかで働きたい」と思っている人などにはおすすめ。調剤薬局から生まれた転職サイトなので、調剤薬局の求人に強いのが特徴。 |
ジョブデポ薬剤師 | 転職祝い金で最大40万円が受け取れる。年間約20,000人が利用している薬剤師専門の求人サイト。 |
エクスファルマ | コンサルタントは全員が調剤薬局での勤務経験者で、求職者のニーズに寄り添った提案が可能。製薬会社や医薬品卸業との関係が強く、関西での転職なら間違いなくココ。 |
【徹底比較】薬剤師の転職に強いおすすめ転職サイト6選
早速、薬剤師におすすめの転職サイトを5つご紹介します。他のサイトでは10社以上紹介しているサイトもありますが、選択肢が多すぎてもどれを選べば良いかわかりませんよね。
ここでは、薬剤師におすすめの転職サイトを5つご紹介します。これから転職を考えている薬剤師の人はぜひ参考にしてみてください。
薬キャリ|病院や製薬会社への転職におすすめ
薬キャリは、数ある薬剤師向けの転職サイトの中でも、病院や製薬会社への転職をしたい人におすすめです。求人件数も、日本全国で約40,000件と非常に豊富だといえます。
他の転職サイトにはない特徴として、面談に出向くのが難しい薬剤師向けに、電話だけで転職活動ができます。そのため、子育て中の薬剤師から定評がある転職サイトです。
現在、子供がいて転職活動がしたい薬剤師には、ぴったりの転職サイトだといえるでしょう。
公式サイト:https://agent.m3career.com/
ファーマキャリア|企業やドラッグストアへの転職におすすめ
ファーマキャリアは、企業やドラッグストアへの転職をしたい人におすすめです。求人数では約2万9,000件と非常に豊富ですし、現場の声が分かるのが魅力的です。
どういうことかというと、就職してよくあるのが、人間関係や職場環境に慣れず「こんなはずじゃなかった!」と嘆いてしまうことなのです。転職を経験したことがある人なら、共感できるのではないでしょうか。
しかし、ファーマキャリアではコンサルタントがついてくれるので、どんな職場環境がよいかなどを面談でじっくり決めることができます。つまり、転職前と転職後のイメージに差が少ないのです。
いわば、ミスマッチが少なく、転職者が安心して転職できるシステムだといえるのではないでしょうか。職場の雰囲気や人間関係で悩みたくない人には、おすすめの転職サイトですね。
公式サイト:https://pharmacareer.jp/
ファルマスタッフ|調剤薬局への転職におすすめ
ファルマスタッフは、調剤薬局への転職をしたい人におすすめです。求人数も、業界最大級の約5万件以上と、非常に多く取り扱っています。ファルマスタッフの特徴は、高収入求人が豊富なところにあります。
年収600万円以上の求人が揃っているので、現在までご紹介してきた求人サイトの中では、もっとも高い年収が見込めるといってよいでしょう。年収700万円以上の求人も約3,000件と豊富な点も魅力的です。
さらに、ファルマスタッフには教育支援プログラムと呼ばれているシステムがあります。簡単にいうと、転職活動中でもスキルアップが可能な環境です。また、フォロー体制も定評があります。
例えば、実際の現場を見たいといえば薬局の見学ができますし、仕事終わりにしか面接にあてられる時間がないことを伝えたら、夕方以降で調節してくれたなどの意見もあります。
あなたの希望する勤務体系を伝えておけば、希望に近い職場へと転職することができるかもしれませんね。
公式サイト:https://www.38-8931.com/
リクナビ薬剤師|最短3日で転職できる
リクナビ薬剤師は、大手人材紹介会社のリクルートが運営している転職サイトです。その特徴はスピード感で、最短3日で転職することができます。
またリクナビ薬剤師のもうひとつの特徴に、大手企業の非公開求人が多いことがあります。なぜ企業が非公開求人にしているのかというと、応募が殺到するのを避けるためです。
数多くの企業とコネクションのあるリクナビ薬剤師であれば、好条件の人気求人を紹介してもらえる可能性があるでしょう。
公式サイト:https://rikunabi-yakuzaishi.jp/
ヤクジョブ.com|調剤薬局から生まれた転職サイト
ヤクジョブは、調剤薬局から生まれた転職サイトなので、調剤薬局の求人に強いのが特徴です。薬ジョブは短期派遣にも力を入れているので、「次の職場までのつなぎとしてどこかで働きたい」と思っている人などにはおすすめです。
希望の条件で通るかどうかわからないと思っても、一度相談してみてはいかがでしょうか?
公式サイト:https://yaku-job.com/
エクスファルマ|関西の薬剤師転職に強み
『エクスファルマ』は、2015年5月から調剤薬局で培った経験をもとに、きめ細やかな対応が支持されております。コンサルタントは全員が調剤薬局での勤務経験者で、求職者のニーズに寄り添った提案が可能。希望条件に合わせて、積極的な交渉を進めやすい環境が整っています。
関西を起点に、今や全国515店舗(2018年11月12日現在)を有する大手調剤薬局グループの『阪神調剤ホールディング株式会社』のグループ会社の一つです。
他転職サイトにはない特徴がいくつかあります。
- コーディネーターが全員医療業界出身者
- 無料の薬剤師向けスキルアップセミナーを実施している
- 企業の募集ではなく、薬剤師の要望に重きを置いている
医薬分業のパイオニアとして医師や薬剤師をはじめとする医療関係者、製薬会社や医薬品卸業の関係者とのつながりを大切にしながら、全国に保険薬局のネットワークを広げてきました。
『エクスファルマ』では、このネットワークを活かして、転職希望者の条件に適した仕事探しをサポートしてくれます。
公式サイト:https://www.expharma.jp/
薬剤師に強い転職サイトの選び方|比較検討すべき4つの項目
転職サイトの得意分野はそれぞれ異なっており、転職を成功させるためには、自分の目的に合ったサイト選びが重要です。転職サイトを選ぶ際の基準は以下の4つ。
- 転職の緊急性
- 勤務先と雇用形態
- 希望年収
- サポート体制
それぞれ確認していきましょう。
転職の緊急性
転職サイトを選ぶ際の基準として、まず意識したいのが『転職の緊急性』。今すぐ転職したいのか、じっくり転職したいのかによって、活用するべき転職サイトが変わってくるからです。
転職サイトには、転職未経験者でもしっかりと知識をつけながら転職できるようにじっくりとお仕事を紹介してくれるところもあれば、転職慣れしている人のためにドンドン仕事を紹介してくれるサイトもあります。
転職サイトによって仕事を紹介するスピード感は全く違います。自分に合った転職サイトを使い分けるようにしましょう。転職の緊急性が高い人には、どんどん仕事を紹介してくれる転職サイトがオススメ
転職の緊急性が低い人にはゆっくりと仕事を紹介してくれる転職サイトがオススメ!
職場と雇用形態
転職サイトによって得意とする『職場』と『雇用形態』は異なっています。
職場
薬剤師の職場として挙げられるのは以下の4つ。
- 病院
- 調剤薬局
- ドラッグストア
- 企業
転職サイトには、病院の求人に強いところもあれば、ドラッグストアの求人に強いところもあります。どこでの勤務を希望するかによって、使うべき転職サイトが変わってきます。
雇用形態
薬剤師の雇用形態は主に次の3つ。
- 正社員
- 派遣社員
- パート
転職サイトによって、雇用形態別の求人数がそれぞれ違います。あなたが希望する雇用形態の求人数が多い転職サイトを利用しましょう。特に派遣社員の場合、転職サイトによっては求人が全くないということもあります。
そのことを知らずに適当に転職サイトを選んでしまうと、なかなかいい求人にめぐり合えない可能性が高くなります。そうならないためにも、あらかじめ転職サイトの特徴を把握しておくことは大切です。
希望年収
希望年収から求人を探すのも1つの方法です。転職サイトによって年収の高い求人数は違います。なので、もしあなたが高い年収を希望するのであれば、年収の高い求人数が多い転職サイトを利用するようにしましょう。
あなたが希望する職場で年収が高い求人数を多く紹介している転職サイトを探してみてください。
サポート体制
サポート体制の充実さは、はじめて転職をする方には重要な要素といえます。転職未経験者であれば、対面での面談や、面接同行など手厚いサポートを受けられる転職サイトを利用するとよいでしょう。
転職経験が豊富な人の場合、面接同行などのフルサポートまでされると少しおせっかいに感じることもあるかもしれません。また、サポートが手厚いところは一つひとつが丁寧である反面、仕事の紹介までスピーディでない可能性があります。
自分の転職経験をもとに、どこまでのサポートを希望するかで使い分けを行ないましょう。
薬剤師に強い転職サイトを利用するメリット・デメリット
早速、薬剤師が転職サイトを利用するときのメリットとデメリットをご紹介します。
薬剤師専門の転職サイトを利用するメリット
これから紹介する転職サイトを利用するメリットは、薬剤師向けの求人が多いことです。薬剤師の求人は、大手転職サイトを除いても少ないので、ほとんどの薬剤師は知り合いから仕事を紹介してもらうことが多いですよね。
ただ、いくら知り合いから紹介してもらった案件でも、「自分には合わないな」と感じたことがあるはずです。これから紹介する転職サイトを利用すれば、今まで利用してきた転職サイトよりも求人数が多く、あなたの理想的な職場に出会えるはずです。
転職サイトを利用するデメリット
転職サイトを利用するデメリットといえるポイントは、アドバイサーの質ではないでしょうか。転職サイトに登録すると、あなた専門のアドバイサーが必ずついてくれます。
本来であれば、大きなメリットといえるのですが、サイト利用者に寄り添ってくれていないと感じるアドバイサーもいます。この部分ばかりは、『運』と考えるしかないです。
ただ、どうしても合わない場合は担当者を変えてもらいましょう。
薬剤師の転職活動を成功させる7つのポイント
最後に、薬剤師の転職活動のポイントをご紹介しておきましょう。どの転職サイトでも同じことがいえるのですが、次の3つが重要です。
- 転職理由や目的をはっきりさせる
- 転職サイトは複数活用する
- 希少性を高める
転職理由や目的をはっきりさせる
転職理由や目的は人によって違いますが、あなたはどういった理由で「転職しよう」と思いたったのでしょうか。転職を決意したきっかけは、いろいろありますよね。
例えば、給料が上がらない、休日が少ない、将来性を感じないなどです。なかには、他の病院に知り合いがいて、ヘッドハンティングされたなんて例もあります。いずれにせよ、
- なぜ転職しようと思ったのか
- 何を目的として転職しようとしているのか
この2つを紙に書き出してみると、転職すべき病院の方向性が見えてくるかもしれませんね。
例えば忙しすぎるのが不満だった場合、もし変に空気を読んで先方や転職エージェントにバリバリ働けますと伝えてしまえば、転職しても問題を解決できない可能性が高くなります。
転職理由がネガティブなものであれば、前向きに言い換えましょう。
「以前の職場ではスピードを求められたため、ミスが多くなりがちでした。患者さん一人一人向き合い丁寧な指導ができる環境で働きたいと思い、転職を考えました。」
といえば、本心を伝えつつも悪い印象を与えずに済むはずです。転職理由は転職活動において、肝となる部分ですので、もう一度よく考えてみてください。
転職時の優先順位を決める
転職理由は1つとは限らず、年収アップ、キャリアアップ、温かい人間関係、残業の少なさ、サポートの手厚さなど複数の希望があることでしょう。
全てが満たされる職場はなかなか見つかるものではないので、優先したいものと妥協できるものの順位をつけておきましょう。でないとこれもいい、あれもいいと複数の求人に目移りしますし、良さそうな条件の職場に転職しても、一番求めていた条件が満たされないといったことも起こりえます。
あらかじめ優先順位をつけることで、おのずと自分にあった求人がわかるようになります。
どの職場で働きたいか決める
薬剤師の転職先には調剤薬局、ドラックストア、病院、製薬会社など豊富な選択肢があります。ここまでで明らかになった転職の動機を踏まえつつ、あなたのキャリアビジョンが叶えられるような職場を選びましょう。ここで方向性をある程度絞っておくことで、求人を探すのにかかる時間を節約できます。
徹底的に求人情報を収集する
転職の動機が明らかになったら、次は求人情報集めです。薬剤師の転職市場にはどんな求人が流れているのかを転職サイトで確認しつつ、キャリアアドバイザーから業界の動向やトレンドを教えてもらいましょう。
キャリアアドバイザーはあなたにピッタリの求人を紹介してくれるだけでなく、応募先企業の雰囲気や、求められている人材像に関して生きた情報を持っていますから、積極的に引き出していきましょう。
イメ-ジで職場を決めると、入社してからこんなはずではなかったと後悔するかもしれません。事前に情報収集をして、確信を持った上で転職しましょう。
転職先の情報を入手する
面接官やキャリアアドバイザーの人柄が良かったから大丈夫だろう、と思い転職したものの、配属先の薬局の人間関係がよくなく失敗した人もいます。
職場見学をさせてもらい、あなたが働く場所を実際に自分の目で確認しておきましょう。転職してみないことには職場の良し悪しがわからないかもしれませんが、事前に納得したうえで転職先を選んだほうが後悔せずに済みます。
転職サイトは複数活用する
転職サイトは1箇所にこだわるよりも、複数の転職サイトを活用したほうがよいでしょう。
転職サイトを複数利用していると、「メールがうっとうしい」「また面談か」といった感情が芽生えてくるかもしれません。しかし、あなたにとって、より多くの必要な情報が入ってくることには変わりありませんよね。
転職時に利用できるものは、すべて利用しましょう。転職活動において大切なことは、妥協しないことです。
せっかく転職する機会があるのに、「前回の職場ではここが嫌だったから、次の職場ではそこが改善されていればいいや」みたいな考えで行動してはいないでしょうか。それでは、転職を仮にできたとしても、成功とはいえないでしょう。
転職活動に成功したといえるのは、できることをすべてやり尽くし、あなたが理想としている条件を受け入れてくれる職場に転職できたときだけではないでしょうか。そのときまでは、ご紹介した転職サイトをすべて利用して、次の職場で転職は終わりにするくらいの気持ちで転職活動をしてみてはいかがでしょうか。
薬剤師としてのスキルを高める
転職活動において、希少性は有利に働きます。希少性とは、人としての価値です。例えば、大手企業に勤務経験があり、国家資格を持っていて、医療業界にも精通している薬剤師がいるとしたら、希少性は極めて高いといえます。
早い話が、限られた人材のことを希少性と呼ぶのです。希少性を高めると、さまざまな転職サイトを利用しても、比較的好条件の企業に採用されやすくなります。
現在、希少性がないと感じている人は、転職活動をしながら資格獲得を目指してみてはいかがでしょうか。
まとめ
この記事では、薬剤師におすすめの転職サイトについてご紹介しました。今回ご紹介した転職サイトだけでも、総求人数は15万件近くあります。さらに、3サイトとも全国規模で転職事業を展開しているので、地方在住の人も存分に活用できます。
ぜひ、転職活動をされる際には、参考にしてみてください。転職サイト選びは妥協してしまいがちですが、非常に重要です。
自分に合っていない転職サイトを選んでしまうと、いつまで経っても希望の仕事を見つけられないということもあり得ます。今回紹介した基準をもとに、転職サイトを選んでみてください。
それでもまだどれを使っていいのかわからないという人は、とりあえずすべての転職サイトを利用してみるというのも1つの手です。とりあえず登録してみて、よさそうなものに絞って利用していくことも検討してみてください。